春に

 春のうららかさに圧倒されていたら寒さが戻る日があって、少しほっとした。冬の間はずっと春を待ってたのに、いざ「春だよ〜〜!!!!!!」って言われると、待ってよ!!と思ってしまう。


私の過ごす街では缶チューハイ片手に何か叫んでいたり、下半身がむき出しになってたり、いわゆる芽吹いている感じの人達を通年見ることができるが、やはりこの時期の彼らが一番活き活きしている。やっば(笑)とか言ってたころもあったけど私だっていつ芽吹くかわからないと思ってますよ。


つい昨日、『窮鼠はチーズの夢を見る』をアマプラで観た。たしかにこれは皆観て…ってなる。解釈や残る気持ちが人によってかなり変わるだろうし、置かれてる状況によっても変わるような気がする。主人公と近い年齢のいま観れるっていうのは贅沢で、しかし息は絶え絶えになった。


作中に「恋愛でじたばたするより大事なことがあんだろ」というセリフが出てくるんだけどこの使われ方がすごく好き。愛なんですよね。長風呂しながらずっとこの映画の事考えてた。何かを観たり聴いたりしていろいろな感情になったり、余韻にひたひたという時間って久々にしっかり持てたかもしれなくてほんとうに大事にしたいと思った。